重たい3Dゲームを楽しめるゲーミングPCは、ゲーム需要の盛り上がりと共に人気が出ていますが、新品で買うとなると、なかなかいいお値段がします。
そうなると、中古のゲーミングPCでなんとかならないものかと思ってしまいますが、こと中古のゲーミングPCに関しては、中古で購入するのはやめたほうがいいと考えます。
この記事では、その理由を含めて中古のゲーミングPCの実態などを解説しています。
中古ゲーミングPC購入の危険性とは?
中古のゲーミングPCはやめたほうがいいというのは、中古のゲーミングPCには新品のそれよりも多くの危険性があるからです。
具体的には、以下のような危険性があります。
中古ゲーミングPCにおけるトラブルと保証期間の問題
中古のゲーミングPCは、新品のゲーミングPCには当然あるはずの保証期間なるものがほとんどありません。
ドスパラなどのパソコン専門店の中古のゲーミングPCだったとしても、3ヶ月あれば良い方でしょう。
もちろん、メリカリなどのフリマの場合は保証などあるはずもありません。
しかも、フリマで中古のゲーミングPCを売る人は、性能に問題がある物(CPUやグラボなどの主要パーツが数世代前の物)を売る人も少なからずいるので、注意が必要です。
このように、保証期間が無いとトラブルがあっても自力で対応出来る人以外は、お手上げ状態になってしまいます。
この点だけを見ても、中古のゲーミングPCはやめたほうがいいと言えます。
型落ちのPCゲームだと最新の重たい3Dゲームは満足に楽しめない
これは、ゲーミングPCに限りませんがパソコンはいわゆる耐久消費財なので、新品の状態から年数を経る程、ゲームが求める要求スペックに対して、どんどん開きが生じて満足に重たい3Dゲームを楽しめな行くなります。
まして、ゲーミングPCの主要パーツのCPUとグラボは進化が激しく、数年前の中古ゲーミングPCだと最新の重たい3Dゲームを遊ぶには厳しい状態(ゲームの設定を落とせばなんとかプレイは出来る)になっている場合がほとんどです。
なので、いくら安いからと言って、中古のゲーミングPCを買うと、お目当てのゲームを満足に楽しめず、結果的に安物買いの銭失いになる可能性が高いです。
製品ごとに当たり外れが大きい
新品のゲーミングPCであれば、製品の個体差による故障や欠陥は小さいですが、中古のデスクトップタイプゲーミングPC(個人的には中古のゲーミングノートパソコンはおすすめしない)にもなると、中には電源やグラボが古くなっていたり、型落ちだったりする事もあります。
つまり、ギャンブル的要素が強くなってしまい、中古で今後数年使える(3Dゲームを設定を落とさずにプレイできる)ゲーミングPCを引き当てるには運も必要になってしまいます。
まして、ゲーミングPCは重たいゲームをプレイする為に組み上げられたパソコンなので、ハードな使い方をされていれば、各パーツにダメージが蓄積している可能性が高いです。
電源やグラボなら、最悪替えれば何とかなりますが、そもそもパソコン初心者がデスクトップタイプのゲーミングPCの電源を替えるのは、いくら何でもハードルが高過ぎます。
そんなリスクを抱えるくらいなら、新品のゲーミングPCを買った方が長い目で見ればお得でしょう。
中古ゲーミングPCを買う前に知っておきたいポイント
もし中古のゲーミングPCを購入しようと考えているのなら以下の点に注意した方が良いです。
ゲーミングPCの性能をチェックする方法
ゲーミングPCの性能をチェックする方法としては、主にCPU、グラボ、電源を注意してチェックする必要があります。
CPUとグラボが悪いと、はっきり言ってゲーミングPCとしては終わってると言えます。
具体的には、CPUがインテルであればCore i3などは論外ですが、Core i5やi7だったとしても世代が3~4世代前(今インテルのCore iシリーズは14世代)だと力不足です。
AMDの場合はRyzen 5・7・9で型番が7000番台や5000番台の物でないと、今後重たい3Dゲームを快適にプレイしたいという場合には力不足でしょう。
ゲームをする上で、ある意味CPUよりも大事なのが、グラボです。
グラボは、主にNVIDIA(エヌビディア)のGeForceシリーズとAMDのRadeon(ラデオン)シリーズがありますが、ゲーム向けとなるとGeForceシリーズの方がリアルな光の表現に長けている事から人気があります。
GeForceシリーズは、基本性能が高いほうから RTX、GTX、GTとなっており、その後の4桁の数字で型番表示されます。
例えば、RTX4090といった具合に表記され、基本的には数字が大きければ大きいほど性能が高くなり、今重たい3Dゲーム(FF14など)を快適にプレイしようと思ったら、RTXの4000番台や3000番台は欲しい所です。
加えて、消費電力の多いCPUやグラボを搭載するのであれば、電源にも注意したいです。
いくら、CPUやグラボの性能が高くても、電源がオンボロではゲームのプレイ中に急に電源が落ちたり、最悪の場合パソコンが起動しないなどの悲劇に見舞われます。
電源ユニットを見る基準としては、750W以上の電源容量がある事に加えて、80PLUS認証(チタニウム、プラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズ、スタンダードでチタニウムに近い程良いとされる)を受けている電源かどうかはチェックする必要があります。
可能であれば何年くらい使われたかをチェック
中古のゲーミングPCの場合何時間・何年使われたかを確認出来るのであれば確認した方が良いです。
逆に言うと、そうした事を確認出来ない中古ショップでゲーミングPCを買うと、買ってすぐに壊れるなんて事もあります。
とはいえ、ショップ側もパソコンが何年使われたかを正確に判定出来る訳ではないので、あくまでも参考程度に考えましょう。
もし、長時間・数年間使われたのが明らかなのであれば、購入しないほうがいいでしょう。
ちなみに、平均的なパソコンの寿命は5年ですが、ゲーミングPCの場合はもっと少なく見積もるのが妥当です。
なるべくフリマで中古のゲーミングPCは購入しない
メルカリやヤフオクで高いゲーミングPCを買うのは、販売者とのトラブルで無駄に疲弊するリスクも考えたら、やめたほうがいいです。
仮に、知人や友達から譲ってもらうのであれば、先程紹介した性能面や何年くらい使ったのかくらいは聞いてみる事をおすすめします。
中古のゲーミングPCはこんな人におすすめ
ここまで散々中古のゲーミングPCは買わない方が良いという話をしましたが、ここまでに紹介したゲーミングPCのデメリットを理解して購入する分には構わないと思います。
具体的には以下の通りです。
おすすめの人 | おすすめできない人 |
・リスクを覚悟でコストを抑えたパソコンが欲しい ・ある程度詳しい不具合があっても自分でパーツを交換できる | ・パソコンに詳しくない ・最新のスペックがほしい |
中古のゲーミングPCがおすすめの人
中古のゲーミングPCがおすすめの人は、言うまでもなく前述したようなスペックの見方や中古のゲーミングPCに潜むリスクを理解している人です。
つまり、パソコンにある程度詳しい人という事になります。
パソコンにある程度詳しかったら、そのゲーミングPCが高いのか安いのかといった適正価格を見抜く目を養う事が出来ます。
逆に言うと、それが出来ないうちは中古のゲーミングPCはやめたほうがいいでしょう。
あと、知識面だけではなく、買ったゲーミングPCに何らかの不具合が起きた時に、自分でパーツを交換して対処出来るスキルも必要です。
中古のゲーミングPCを買わない方がいい人
中古のゲーミングPCを買わない方がいい人は、知識がほとんどなく自分でパーツを交換したりする事が出来ない(したくない)人は中古のゲーミングPCはやめたほうがいいです。
また、常に新品の最新世代のCPUやグラボを積んだ最新のスペックのゲーミングPCでなければ嫌だという人にも中古のゲーミングPCはおすすめ出来ません。
中古ゲーミングPCの価格について
中古のゲーミングPCの価格はどれくらいなのでしょうか。
ここでは、ドスパラの通販ショップ中古のゲーミングPCを例に見てみましょう。
一番高い中古のゲーミングPCとなっているのが、CPUにRyzen 7 3700X/メモリに16GB/ストレージにSSD 512GB/グラボにRTX 3070で9万9800円です。
CPUが旧世代、グラボも2020年10月発売のミドルレンジ、ストレージの量が少し心もとないですが、これくらいのスペックであれば、3Dゲームもそこそこ快適にプレイ出来るでしょうが、数年先という点で見ると不安が無くは無いといった感じです。
これとほぼ同じスペックをドスパラで新品として購入した場合、15万9980円です。
CPUがRyzen 7 5700X、グラボがGeForce RTX 4060になっており、最新世代になっている事を考えれば妥当な価格でしょう。
この6万円前後の違いをどう考えるかですが、個人的にはこれから数年に渡って使うのであれば、この6万円の差はそれ程大きく無いのではと思います。
中古のゲーミングPCで、後からパーツを替えて自分で対処出来るなら話は別ですが、そうでも無いのであれば、新品のゲーミングPCを大人しく買った方が良いです。
ちなみに、ドスパラで最高クラスのゲーミングPCを買うとなると、45万~50万くらいはします。
まとめ
中古のゲーミングPCは、その裏に潜むリスクをしっかり理解して買うぶんにはお買い得かもしれませんが、そうでないならやめておいた方が無難です。
それでは今回はここまでとなります。最後までご覧いただきありがとうございました。