セキュリティソフトの3年版のデメリットと思わぬ落とし穴4選

有料のセキュリティソフトを買う上で悩むのが、1年版を買うのか3年版以上の複数年使えるバージョンを買うのかです。

一般的には3年版を買うと、1年版より高くなります。

そう考えると、3年版を買うか1年版を買うかは非常に悩ましい問題です。

そこで今回の記事では、3年版や複数年のセキュリティソフトを買う時に考えられるデメリットや思わぬ落とし穴について解説します。

今回の記事でわかること

  • 3年版セキュリティソフトのデメリット
  • 3年版セキュリティソフトを買うべき人
目次

1. 古くなる定義ファイルの問題

セキュリティソフトを3年間のライセンスで買う場合、定義ファイルが更新されない事で最新のウィルスやマルウェアへの対処が遅れるという点です。これはセキュリティ上の大きなリスクです。

セキュリティソフトは予め用意された定義ファイルを使用して脅威を検出し、ブロックします。

しかし、3年間のライセンスでは、定義ファイルの更新が新しい脅威の発見に追いつかなくなる可能性があります。

マルウェアやウイルスは日々進化し、古い定義ファイルではそれらを十分に検知できなくなります。

とはいえ、3年のライセンス期間中であれば新しい定義ファイルへの更新は無料で出来るソフトが多く、その都度更新すればそれ程影響は無いと言えます。

ただ、その都度更新するのが面倒くさいという新たなデメリットが生まれてしまうのは難儀な所です。

2. テクノロジーの進化に非対応

3年間のライセンスを持つセキュリティソフトは、急速なテクノロジーの進化に追いつけず、新しい脅威に対応できなくなる可能性があります。これがセキュリティ上の脆弱性になり得ます。

テクノロジーは日々進化しており、新しい脅威に対抗するためにセキュリティソフト常にアップデートが必須です。

しかし、3年版のセキュリティソフトは長期間のライセンスであり、新しいテクノロジーに対応できなくなる可能性があります。

これらの検出技術は定義ファイルだけではなく、最新のAIを使った詐欺から守る機能などの技術も含まれます。

3. サポートとカスタマーサービスの不足

3年版のセキュリティソフトは、サポートやカスタマーサービスに不安がなくはないです。

また、あまり考えたくはないですが、今使っている3年以上のライセンスのセキュリティソフトのメーカーがサービス終了や販売終了になってしまう事もあり得ます。

そうなると確かにサポートやアフターサービスは維持されても、あまり気分が良いものではない上に、何かトラブルが起きた時に販売終了したようなソフトの利用者数は減る事が確実なので、ネット検索などで適切な解答を得るのは難しくなります。

4. コストパフォーマンスが良くない

3年版のセキュリティソフトは最初はコストパフォーマンスが高いように感じますが、長期利用によって最新のウィルスへの対応が出来なくなり、最終的なコスパは結局悪くなる事もあります。

以下の表を見ると、3年版にもなると平気で1万円近くします。

セキュリティソフト1年版の料金3年版の料金
ノートン 360 スタンダード4780円(税込)~1万1980円(税込)~
カスペルスキースタンダード4400円(税込)~6171円(税込)~
ウイルスバスター クラウド6050円(税込)~1万4300円(税込)~

加えて、パソコンにインストールした後にパソコンとの相性が悪くても、3年版を買ったんだから使い切らなければという心理が働いて、高い金を払ったのに期待通りのパフォーマンスを発揮してくれないというような悲劇も起こります。

そうした事態を防ぐには、無料体験版で予め製品版と同じ物をインストールして相性チェックをする事である程度防げますが、100%相性問題が発生しないとは言い切れません。

とはいえ、相性チェックという名のセキュリティソフトガチャを繰り返すのは、無料体験版だとしても面倒くさい事この上ないです。

3年版のセキュリティソフトがおすすめなもしくはメリットがある人

3年版や複数版のセキュリティソフトがおすすめな人は以下のような人です。

  • 有料のセキュリティソフトを何度もインストール・アンインストールしなくない
  • とにかく1年あたりの価格を抑えたい

有料・無料問わずセキュリティソフトを頻繁に入れ替えるのは、意外に手間もあって面倒くさい作業です。

なるべく入れ替える回数は少なくするに越した事は無いです。

3年版以上の年数のセキュリティソフトを買えば、おおよそパソコン自体の寿命や性能限界の到来(新しいセキュリティソフトに変えるとその分要求スペックが上がるので)と同時に更新切れになる事が多いので、そういう意味でも3年版以上はメリットがあります。

また、3年以上のライセンスのセキュリティソフトを買えば1年あたりの価格を抑えられるのは、明白なので、セキュリティソフトの性能にそこまでこだわりが無いのであれば、3年以上のセキュリティソフトを買ってランニングコストを抑えられるのは、メリットがあります。

セキュリティソフトの3年版を買うメリット・デメリットに関するよくある質問

Q1: 3年間のライセンスを持つセキュリティソフトはデメリットの方が多い?

A1: 一概にデメリットだけとは言えませんが、価格自体が安い、セキュリティソフトの入れ替えの手間が無いぐらいのメリットしか無いのも事実で、デメリットが多いというより、メリットの方が少ないといった方が正しいです。


Q2: セキュリティソフトの更新は3年版でも可能ですか?

A2: 一般的に、3年版セキュリティソフトは契約期間内に提供されるアップデートやサポートを利用できます。

しかし、契約が終了すると新しいバージョンへのアップデートや最新のサポートを受けることは出来ません。

そのため、セキュリティソフトの更新については契約の期間や条件を事前に確認することが重要です。


Q3: なんでセキュリティを販売するメーカーは複数年版を勧めるの?

A3: これについては、大人の事情というしかありません。

セキュリティソフトメーカーとしては、複数年(おおよそ3年以上)版のセキュリティソフトを販売出来れば、ユーザーを長期間囲い込む事が出来て、収益が安定するという利点があります。

安い価格でセキュリティソフトを提供する事で、他の会社のソフトに乗り換えさせず、そのまま継続使用して貰おうという意図が透けて見えます。

そんなメーカーの戦略を否定する気はありませんが、そうした思惑があるという事は頭の片隅に置いておきましょう。

まとめ

セキュリティソフトウェアの選択セキュリティ対策としては重要です。

3年版のセキュリティソフトは初めのうちは魅力的に見えますが、メリットとデメリットを天秤にかける必要はあります。

3年版を選ぶにせよ、単年版を選ぶにせよせっかく有料のセキュリティソフトを買うのであれば、自分のパソコンのスペックやセキュリティソフトに求める機能等をよく考え、納得のいく判断をするようにしましょう。

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