オーバークロックをやる意味って本当にあるの?メリットとデメリットを併せて解説

CPUやGPUの動作クロックを一時的に上げることをオーバークロックと言います。

オーバークロックは一時的に性能アップが狙える反面、様々なデメリットもあるので、やる意味と併せて解説します。

今回の記事の主な結論

  • 最近のCPUはオーバークロックの伸び幅が小さい傾向にある
  • オーバークロックは動作保証対象外の行為なので完全に自己責任
  • 一般の人が一般的なタスクをする場合オーバークロックをする意味はほとんどない
目次

オーバークロックとは

オーバークロックとは、CPUやGPUの規定の動作クロックを意図的に引き上げて、より高いクロックで動作させることです。

今回はCPUをメインに解説しますが、例えば、定格の動作クロック3Ghz(ギガヘルツ)のCPUを4Ghzで動作させます。

オーバークロックを行うと、その間はCPUの性能(FPS値など)がアップするので、ゲームなどCPUのパワーが必要なタスクなどで有効です。

オーバークロックのメリット

オーバークロックの主なメリットは以下の通りです。

  • 単純に性能がアップする
  • 上位のCPUを買わなくても同等レベルに性能アップできるので、コストが安くなる可能性がある

オーバークロックの主な方法と可能なCPU

オーバークロックはどんなCPUでも可能な訳ではありません。

インテルの場合だと、Core i7-13700Kといった具合に、末尾がK(倍率ロックフリーモデル)になっているCPU以外のオーバークロックは公式には非推奨です。

しかし、厳密には「やろうと思えばできる」状態ではありますが、完全に自己責任ですし、ただでさえリスクの高いオーバークロックであることを考えると、試みない方が無難です。

チップセットも対応している必要があり、チップセットが「Z790」か「Z690」これに対応したマザーボードでなければ、基本的にオーバークロックは不可能です。

AMDの場合は、基本的にRyzenシリーズのCPUであれば、オーバークロック可能ですが、X670・B650いずれかのチップセットに対応したマザーボードが必要になります。

オーバークロックの主な方法は以下の3つです。

  1. マザーボードメーカーのツールを使う
  2. オーバークロックをBIOSの設定する
  3. CPUメーカーのツールを使用する

この中で一番難易度が高いのが、2のBIOSを弄る方法で「F2」キーか「Del」キーでBIOSに入ってオーバークロック設定をします。

1と3に関しては予めツールなどが提供されており、マザーボードメーカーやCPUメーカーの公式サイトからツールをダウンロードしてインストールすれば割と手軽にオーバークロックが可能です。

オーバークロックするとCPUの寿命が縮まる?

オーバークロックはその間はFPSなどの性能がアップできる一方で、大きな不可をCPUにかけます。

考えられるデメリットは以下の通りです。

  • CPU温度が100℃近くなる
  • PCが強制終了しやすい
  • 熱を抑える為に強力なファンが必要になりうるさくなる
  • 保証が切れるので完全に自己責任

やり方を間違うと、PCが強制終了しやすくなったり、最悪の場合CPUが壊れたり、寿命が縮む可能性があります。

さすがに、CPUが壊れるのはレアケースだとは思いますが、一応可能性として頭に入れておいた方がいいです。

CPUの温度が100℃近くなれば、それを冷やすために強力なファンや水冷ファンなどを導入する必要も出て来るので、うるさかったり、余分にコストが掛かったりします。

オーバークロックは基本的に保証対象外となる行為なので、オーバークロックをした結果PCやパーツを壊しても完全に自己責任になる点には注意です。

5%~10%くらいの性能がアップして、ゲームの動きが良くなることと引き換えに高価なCPUやPCをお釈迦にするリスクを犯せるかどうかを考える必要があります。

それらを天秤に掛けて、メリットの方が大きいのならやれば良いですし、デメリットの方が上回るならオーバークロックは避けた方が無難です。

最近のCPUはオーバークロックしても意味ない?

最近のCPUはインテルとAMDで熾烈な性能競争があり、限界ギリギリまで基本性能をアップしています。

したがって、オーバークロックしていない状態でもかなり性能が高く、ほとんど伸び代がない場合があるのです。

なので、オーバークロックには一般的なタスクを行う上ではあまり意味がない行為となります。

オーバークロックはこんな人におすすめ&おすすめできない

オーバークロックは主に以下のような人におすすめです。

  • 趣味でCPUの限界を試したい人
  • 近々PCを買い替えるので壊しても構わない
  • 最悪壊れても自分で治すか有償修理も覚悟できる人

逆にいうと、これらのリスクを覚悟できないのであれば、オーバークロックはおすすめできないので、大人しく定格クロックで使いましょう。

まとめ

オーバークロックはCPUの性能を最大限引き出して、重たい3Dゲームをプレイする場合などは検討する価値があるでしょうが、基本的にはやる意味は低いです。

なので、長く同じパソコンを使うことを考えるなら、オーバークロックには手を出さない方が良いでしょう。

それでは今回はここまでとなります。最後までご覧いただきありがとうございました。

目次