グラボの消費電力が電気代に与える影響を解説-少しでも節約する5つの方法も

昨今電気代が高くなってますよね。それは生活家電に限った話ではなく、パソコンの電気代とて例外ではありません。

特に、ハイエンドなグラボを搭載したデスクトップパソコンともなると、その影響は深刻です。

そこで今回の記事ではグラボの消費電力と電気代の関係について解説します。

今回の記事では以下の事がわかります
  • グラボと消費電力はどれ程か
  • グラボの電気代ってどれぐらいなの?
  • パソコンの電気代を節約する方法
目次

グラボの消費電力が高い理由

グラボの消費電力は、処理能力が高い高性能なモデルほど多くの電力を必要とし、結果としてパソコン全体の消費電力が高くなります。

また、ウェブブラウジングのような軽い作業をしている時は消費電力が少なく、動画編集やゲームなどをプレイすると多くの処理能力を必要とするので消費電力が跳ね上がります。

詳しく言うと以下の通りです。

  1. グラボの消費電力の差異: グラボのモデルやメーカーによって、消費電力が大きく異なります。例えば、エントリーレベルのグラボは通常50Wから100Wの範囲で動作しますが、高性能なモデルは300W以上の電力を必要とすることがあります。つまり性能と消費電力は比例する傾向にあるという事です。
  2. メーカーの仕様: グラボのメーカーは通常、ウェブサイトなどにおおよその消費電力を明示しています。これらのデータは、多少の前後はあるものの大まかな消費電力の目安にはなります。

実際の例を挙げると以下の通りです。

  1. グラボAとグラボBの比較: グラボAは消費電力150Wで、グラボBは消費電力300Wです。これらのグラボを1か月間、毎日5時間使用する場合、グラボBの方が2倍以上の電力を必要とし、電気代も高くなります。まあ、これは一例なのですが、単純計算した場合こうなります。
  2. 使用時間: パソコンゲームをガッツリプレイするとなると、基本的に数時間単位でゲームをプレイする事が多いはずです。高性能なグラボを長時間のゲームプレイをすると必然的に電気代が著しく増加します。

グラボの消費電力と電気代の関係

グラボの消費電力と電気代には密接な関係があり、消費電力が高いほど電気代も増加するというは当たり前な事です。重要なポイントなのは、使用時間と搭載するグラボを考える事で電気代を節約できるということです。

まとめると以下の通りです

  1. 消費電力と電気代の直接的な関連: グラボの消費電力は、ワット(W)単位で測定されます。消費電力が高いほど、より多くの電力を必要とするため、電気代も増加します。
  2. 利用時間の影響: 1日に何時間グラボを使用するかも当然電気代に影響を与えます。同じグラボを1時間だけ使用する場合と、5時間使用する場合では、後者のほうが圧倒的に電気代が高くなるのは想像に難しくないでしょう。
  3. 電力料金の差異: 電力料金(1kWhあたりの料金)は地域や電力会社によって異なります。例えば、1kWhあたりの料金が10円と20円の2つの地域を比較すると、前者では同じ消費電力でも電気代が半分になります。

実例を上げると以下の通りです

以下に、実例を挙げて、グラボの消費電力と電気代の関係を示します。

  1. グラボX vs. グラボY: グラボXは消費電力150Wで、グラボYは消費電力300Wです。どちらも1日に4時間使用すると仮定し、電力料金が1kWhあたり20円とします。グラボYの方が消費電力が高いため、1か月間の電気代はグラボXの2倍になります。
  2. 利用時間の違い: グラボZは消費電力100Wで、仮に1kWhあたり8円の電力料金だった場合。ユーザーAは1日に8時間、ユーザーBは1日に2時間、同じグラボZを使用しています。ユーザーAの電気代はユーザーBの4倍高いことになります。

1ヶ月の電気代はどれくらい?

以下の表は、一部のグラフィックボードの消費電力と、それに基づく時間あたりの電気代を示した物です。

グラボ1時間8時間12時間24時間
エントリーモデル (300W)8.1円64.8円97.2円194.4円
ミドルクラス (500W)13.5円108円162円324円
ハイクラス (800W)21.6円172.8円259.2円518.4円
参考・公益財団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会

この表の条件から計算すると仮に、1日8時間使うとすると、エントリーモデルで約1944円、ミドルクラスで3240円、ハイクラスで5160円となります。

もちろん、使用時間や電力会社によっても差は出ますがおおよそこれくらいの範囲で落ち着きます。この金額を安いと見るか高いと見るかは人によって異なるでしょう。

ちなみにPS5の消費電力がおおよそ350W程度なので、先程の表を用いて計算すると1920円となり、エントリーモデルのグラボとほぼ同じぐらいの電気代となります。

グラボの消費電力を節約するには?

  1. 電力効率の良いグラボの選択: グラボメーカーは新しいモデルになる程性能向上と同時に電力消費を低減する設計をします。これにより、消費電力を抑えながら高性能を実現できます。
  2. ドライバと設定の最適化: グラボメーカーは定期的にドライバのアップデートを提供し、これにより性能の最適化と電力消費効率が向上します。最新のドライバをインストールすることで、グラボがより効率的に動作し、余分な電力を消費しづらくなります。また、設定の最適化によって必要な時に必要な電力を適切に供給します。
  3. 冷却と通風の改善: グラボの過度な熱は、ファンの回転数を上げて冷却しようとする結果、電力消費を増加させます。ケース内の通風を確保することで、グラボの温度を低く保ち、ファンの動作を最適化します。これにより、消費電力の増加を抑えることができます。
  4. 電源ユニットを見直す:電源ユニットも電力消費に大きな影響を与えます。なぜなら電力の変換効率の悪い電源を使っていると電力のロスが大きくなります。その為、電源には80PLUS認証の電源を使うのをおすすめします。
  5. 使わない時は電源を落とす:10分以上席を離れる場合は、スリープ状態にしたりシャットダウンするのも当然ですが、消費電力の削減に寄与します。塵も積もれば山となるので、こまめにスリープ状態にしておくと良いでしょう。

電気代を節約するためには、グラフィックボード(グラボ)の利用時間を最適化し、電力料金の見直し、省エネモードの活用、利用を考慮することが重要です。これらの方法を組み合わせて使用することで、電気代を効果的に削減できます。

グラボの消費電力と電気代についてのよくある質問

Q1: グラフィックボード(グラボ)の消費電力が高い場合、電気代はどのくらい増加しますか?

A1: グラボの消費電力が高いほど、電気代も増加します。具体的な増加額は、グラボの消費電力、利用時間、および地域の電力料金に依存します。

前述の表を元に言えば、エントリーモデルでも1時間あたり8円増加、ミドルクラスで13円、ハイエンドクラスだと21円毎に増えます。ハイエンドはエントリーモデルに比べて3倍近い電力を消費します。

Q2: グラボの消費電力を抑える方法は何ですか?

A2: グラボの消費電力を抑える方法には以下の方法があります:

  1. なるべく最新の電力効率の良いグラボを選ぶ
  2. ドライバと設定の最適化
  3. 冷却と通風の改善

これらの方法を組み合わせて使用することで、高性能なグラボを使用しながら電気代を節約できます。

Q3: グラボの消費電力と電気代の関係を計算する際、具体的な計算式は何ですか?

A3: グラボの消費電力(P)、利用時間(T)、電力料金(R)を用いて電気代(C)を計算する式は次の通りです:

[ C = P×T×R ]

ここで、( C ) は電気代、( P ) はグラボの消費電力(ワット数)、( T ) は利用時間(時間/日)、( R ) は電力料金(1kWhあたりの料金)です。これらの要因を考慮して電気代を計算できます。

まとめ

グラフィックボードの消費電力と電気代の関係と電気代を節約する方法に焦点を当てました。

グラボの利用時間の最適化、電力料金の見直し、グラボやパソコン内部の最適化などのの方法を組み合わせて使用することで、パソコンの電気代を抑える事は可能です。

今後も電気代は上がる事はあっても大幅に下る事は無さそうなので、消費電力が大きくなりがちなゲーミングパソコンなどでは消費電力にも気を使って損はないでしょう。

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