【初心者向け】グラボとは何なのかを簡単にかつ丁寧に解説

目次

別名ビデオカードとも言います

主にパソコンのディスプレイに映像を出力するためのパーツです。

正式名称はグラフィックボードと言います。それが略されてグラボといわれるのが一般的です。

グラボには画像処理に特化した半導体チップ「GPU」が搭載されており、主にゲームや映像関連の分野で使用されます。

これが性能のいいものを使っていれば、大容量のゲームでもサクサク動くわけです。

ちなみに最新の据え置き型ゲーム機のPS5やXboxにもグラボに相当するGPUが搭載されています。

グラボは別名ビデオカードという名前の通り、映像を出力する役割がありますがグラボが無いからといって映像が映らないという事は現在ではほとんどありません。

多くの単独のグラボを搭載していないパソコンでは、CPUにGPUが内蔵されているのが一般的です。

その為、一般的な事務作業やインターネット閲覧、写真の簡単な加工など、比較的軽い作業においては、CPUに搭載されたGPUで十分です。

グラボを搭載すると当然ですがパソコン全体の価格が上昇するので、わざわざグラフィックボードを搭載する必要がありません。

この記事を読むと以下の事がわかります

・グラボの基本的構造や仕組み

・グラボがあると出来る事

グラボの構成パーツ

グラボはいくつかのパーツによって構成されています。

GPU(Graphics Processing Unit)は、主に画像処理や映像処理などの計算処理に特化した半導体チップです。

CPUとは異なり、大量のデータを並列処理することが得意であり、高速で高度な計算処理が可能です。

GPUは、ゲームや映像関連の分野で広く使われており、グラボやモバイルデバイス、スーパーコンピュータなどに搭載されています。

最近ではAIや機械学習分野でも活用されており、高速かつ効率的な計算を実現するために欠かせない存在となっています。

ちなみに同じ型番のGPUを搭載したとしても、各グラボメーカー(ASUSなど)によって特色や価格等が違う事もあります。

ビデオメモリ

ビデオメモリは、グラフィックメモリまたはVRAMとしても知られ、ディスプレイに表示する画像や映像などの一時的な保存に使用される部品です。

パソコン本体のメインメモリがビデオメモリとして使用されることもありますが、一般的にはグラボに搭載されるビデオメモリは画像処理に特化した専用のメモリです。

ビデオメモリが大きければ大きいほど、パソコン本体のメモリに負荷をかけないので快適な作業環境が提供され、遅延が発生することもありません。

出力端子

HDMI端子 – 映像や音声をデジタル信号で出力することができます。

DisplayPort端子 – HDMIと同様に、映像や音声をデジタル信号で出力することができます。

DVI端子 – 映像をデジタル信号またはアナログ信号で出力することができます。最近のグラボには、DVI端子が備わっていない場合もあります。

VGA端子 – 映像をアナログ信号で出力することができます。一部の古いグラボには、この端子が備わっている場合があります。

冷却ファン

グラボやCPUは一定の負荷がかかると発熱する事があり、この発熱を抑えるために冷却ファンがついています。

この冷却ファンの構造も各グラボメーカーによって異なり、発熱を抑制したり発生した熱を逃がす排熱性能も重要になってくるので、グラボを選ぶ時はメーカー毎の違いを調べてから買う事をおすすめします。

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グラボがあれば何ができる?

youtube用等の動画がつくれます

最近は動画の画質が高いものが喜ばれます。4k、8kともなれば、グラボなしで動画制作するのはとてもツライでしょう。

出来たとしても、パソコンの動作スピードが落ちて制作時間が伸びたりストレスが溜まったりします。

ディープラーニング

以外なことに機械学習でもGPUやグラボが活躍します。

AIのディープラーニング(深層学習)や機械学習には高い演算能力が必要です。これは、AIによる推論には膨大な量のデータを高速に処理する必要があるからです。

GPUがディープラーニングに向いているのは、グラフィックを計算するために設計されたGPUが並列的な演算処理をすることができるからです。

CPUが一つ一つの計算を行うのに対して、GPUは10倍も高速な演算が可能です。

こういった理由でAIのディープラーニングでグラボを使用する機会が増えています。

今流行りの動画や画像・文章などを生成する生成AIにも高性能なグラボが用いられてる事が増えています。

重たい処理が必要なゲーム

おそらく一番需要が高いのがこれじゃないでしょうか。

高画質なゲームをパソコンで楽しむ際には、CPU内蔵型のGPUは高い負荷に耐えられません。データ量がとても多いために、処理が間に合わないのです。いっぱいいっぱいになってしまう。

これではパソコンは本来の性能を発揮できず、動きがカクついたりします。

ゲームを十分に楽しむためには、別途グラボを購入して装着するか、搭載済みのゲーミングPCを購入する必要があります。

通常の設定では負荷が低いゲームであってもMODを導入すれば負荷が高くなります。

MODとは、ゲームの公式および非公式の「拡張パック」を指します。追加で楽しめるプログラムです。

MODを導入していない状態のゲームを「バニラ」と言います。アイスのバニラで、なにも追加していない、一番スタンダードくらいの意味です。

MODを導入することで、オリジナルにはないゲーム性や機能が追加でき、より楽しめるようになります。

ゲーム開発においても、unityなどを使用する際にはグラボが必須となります。

まとめ

グラボはゲームだけではなくディープラーニング、生成AIなどの分野で多く利用されています。

当初はパソコンゲームマニアが快適にゲームを楽しむ為に高性能なグラボを求める傾向でしたが、最近では生成AIのめざましい発展もあり、一般の人も高性能なグラボを求める事が多くなりました。

その影響もあり、グラボの価格が高騰した事もあります。現在は落ち着いているものの、今後グラボに対する需要が増える事はあっても減る事は無いと考えられるので、ますますグラボが高価な物になりそうです。

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