自作ユーザーの間で、密かに人気のメーカーなのがFSPという電源メーカーです。
Thermaltakeやクーラーマスターなどと比べれば、知名度はいまいちですが、その品質の高さとコスパの良さで人気がFSPはジワジワと人気を集めています。
そこで、今回はFSP製電源の評判や品質の高さの秘密などを解説してみたいと思います。
FSPという会社はどこの国のメーカーなの?
FSPというメーカーは、かつてオウルテックブランドで売られていた事もあります。
FSPは台湾のメーカーで、1993年創業で6700万ドル(70億円)の資本金を持っている会社です。
創業から30年近く電源周りの事業を展開しています。
個人向けのデスクトップパソコン用の電源はもちろんですが、医療用や産業用の電源も手掛けています。
なので、医療用や産業用で培われた技術が惜しげもなく個人用の電源にも採用されています。
1993年の創業直後に、インテルの協力メーカーになり、2002年に台湾市場に上場を果たしています。
2013年に世界最小型ノートパソコン用の65Wアダプターを開発、2018年に世界初の水冷式電源ユニットを開発し、2021年に台湾第三工場が完成し、今後も成長し続ける可能性が高い会社です。
ちなみに、1995年にATX電源をインテルと提携して初めて製品化しており、今や当たり前のATX電源の普及に大きく寄与しています。
品質や信頼性はどうなのか
先程、FSPが医療用電源も手掛けていると書きましたが、当然医療用電源となると、誤作動や不具合が基本的に許さない業界です。
そんな中で、FSPは医療用電源として2000Wという個人向けのデスクトップ電源のおよそ倍の電源容量を誇る電源も販売しており、もちろん80PLUSゴールド認証や独自のアクティブPFC力率補正回路と高負荷電気部品も採用しています。
こうした独自の技術が一般的向けのデスクトップパソコンの電源にも投入されています。他にも、蓄電池や充電器(ACアダプター)などの電源周りの事業を手広く手掛けています。
そう考えれば、FSPの電源の品質や信頼性は高いと考えて良いでしょう。
もちろん工業製品である以上、完璧に不良品ゼロとはならないでしょうが、ハズレを引く可能性は極めて低いでしょう。
日本の住環境にマッチした「Off-Wetテクノロジー」
FSPの電源には様々な技術や認証がありますが、その中でも目を引くのが高温多湿な環境に対応する「Off-Wetテクノロジー」です。
これは、内部基板に専用のコンフォーマルコーティングを施し、内部をホコリや汚れ・湿気から守るという物です。
近年の日本は真夏も猛暑日が続く上に、湿度も高い日が多いです。
そう考えると、この機能は非常に優位性がある機能と言えます。
FSP電源の口コミやツイートでの評判はどうなの?
FSPの電源が信頼性が高いと言っても、口コミやツイートなどの評判を見ないと納得出来ない人もいるでしょう。
そこで、FSP電源の口コミやツイートをいくつか紹介します。
湿度91%でもバリバリ動くのは前述のOff-Wetテクノロジーが大きく寄与しているのでしょう。
現実的には、湿度91%なんてお風呂ぐらいしかほぼあり得ないので、実用的には充分過ぎます。
こうしてみると、品質面だけではなく、コストパフォーマンスの良さについて言及している人が多い印象です。
なぜFSPの電源は安いのか
結論から言うと、FSPは日本では知られていないものの、世界的にはコンピューター向け電源ではトップランナーだからだと思います。
トップランナーで幅広くビジネスを展開しているのであれば、スケールメリットがあるので安く販売しても利益が出せるのでしょう。
加えて、無駄な機能を減らし地域によって必要な独自の機能を追加して、内部の構造をシンプルにすることで、コストダウンと故障率を減らす事を両立しているのでしょう。
まとめ
FSPというメーカーは日本では、あまりその名を知られていませんが、自作ユーザーには根強い人気を集めています。
ウェブサイト(FSPグループのページ)も日本語のページが用意されているだけではなく、FSPの製品紹介サイトも別に用意されており、日本市場にかなり力を入れているのは明らかです。
そうなると、今後BTOパソコン(ドスパラやマウスコンピュータなどではデフォルトでFSPの電源である場合が多い)などの電源にFSP電源が採用されるケースもますます増えるでしょう。
それでは今回はここまでとなります。最後までご覧いただきありがとうございました。