MBRとは?GPTとの違いや特徴を分かりやすく!それぞれのメリットも

MBRとは?GPTとの違いや特徴を分かりやすく!それぞれのメリットも

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パソコンを使っているとやたらとアルファベットが並んだ言葉が出てきて、どの言葉にどんな仕様があるのか分からないという人も多いかと思います。そこでこの記事では、コンピューターのストレージデバイスに関する特徴を紹介しています。特に区別がつきにくいと言われているMBRとGPTの違いを説明しているので、それぞれのメリットを理解した上で使ってみましょう。

目次

MBRって何を意味する言葉なの?

MBRとはマスターブートレコードの略で、ストレージデバイスにOSを起動するための情報を格納している場所です。なるほど分からんという人は、MBRがガムテープやトイレットペーパーの端の部分だと言えば分かりやすいかもしれません。皆さんは巻かれたガムテープやトイレットペーパーを使うときに、端を探して巻かれたテープやトイレットペーパーから使う部分のみを切り取りますよね。この探す行為を自動でやってくれるのがMBRと考えてください。

MBRが正常に読み込まれたか確認する機能とは

物理的に端の部分が分かるわけではないので、ブートシグニチャという機能で制御しています。ブートシグニチャとは、MBRが正常に読み込まれているかをチェックするための機能です。皆さんも電源ケーブルを誤って抜いてしまい、再度起動したら青い背景の画面が表示され、パニックになったことがあると思います。これはパソコンの電源が正常に切られなかったことで、ストレージドライブにエラーがないかをチェックしており、エラーが無かったことを確認できたら、再度MBRを使って正常にOSを起動するという仕組みになっています。

MBRの基本構造について

MBRとはデータの保存領域の先頭に格納されているわずか500バイトほどのデータのことで、ストレージドライブのパーティション情報もMBRの領域に格納されています。そのため、保存されているデータが破損していなくても、MBRが破損しているとデータを読み込めないといったトラブルが発生する危険性もあります。そしてMBRに続く領域にアプリなどを保存する場所があり、2TBまでなら自由に拡張することが可能です。

MBRのメリットとデメリット

MBRは1983年に開発された技術なので、古いストレージドライブでも読み込めるというメリットがあります。古いストレージドライブのデータを新しいストレージドライブに移動するときに便利なので、2025年9月現在も汎用性のあるシステムとして認知されています。ただし、MBRは2TB以上のストレージドライブを読み込むことができないデメリットもあります。さらに4つ以上のパーティションを認識できないので、データを整理するときに不自由さを感じる場合があります。

パーティションとはストレージドライブの領域をデータ的に分割する方法で、事前に分けておくことで複数のOSをインストールしたり、管理しやすくしたりすることができます。したがって、ご家庭で使う分には不自由を感じることはありませんが、OS毎に開発したアプリの動作確認をするときなどには不便を感じる場合があります。

GPTの仕様やメリットが知りたい!

GPTとはGUIDPartitionTableの略称で、2006年から市場に出回っているストレージシステムです。MBRとは進化系にあたる存在で、2TB以上のストレージドライブも認識できる上にパーティションの作成制限もほとんどありません。そのため、2025年9月現在で買えるほとんど全てのパソコンに実装されています。また、専用の管理ソフトが存在し、WINDOWSとの互換性も良いため高速でOSを起動できるメリットがあります。

しかもGPTはMBRとは違い専用のバックアップ領域が存在する上に、ハードの耐久性が高いためデータの保存性という観点からも注目されているシステムです。

GPTストレージデバイスの基本構造について

GPTのストレージデバイスは、MBRとは違い基本的に6つのセクターで構成されています。1つ目のセクターは保護MBRといって、GPTのデバイスでMBRを使ったときにデータが破損しないようにする機能があります。2つ目はプライマリーGPTヘッダーと呼ばれるセクターで、プライマリーパーティションの情報を格納しています。プライマリーパーティションとは、ストレージドライブの中で始めにアクセスする場所として設定するセクターで、主にOSを起動するために設定されています。

3つ目はパーティションエントリーというセクターで、簡単にいうと本の目次のような場所として、パーティションの情報が格納されています。そして4つ目にはパーティション、つまりアプリやOSのデータがインストールされている場所があります。5つ目と6つ目には、バックアップパーティションエントリーとバックアッププライマリーGPTヘッダーがあります。簡単にいうとバックアップの情報を格納している場所と、本でいう表紙の部分が格納されています。

結局MBRとGPTの違いって何?

MBRはWINDOWS11では非対応で、GPTはWINDOWS11に対応しているところが大きな違いです。また、GPTはWINDOWS11に対応していることで、速度と安定性が向上されたUEFIと呼ばれるファームウェアを使える利点があります。対してMBRとはBIOSから各パソコンのパーツに命令を送り、WINDOWSを起動する仕組みになっています。また、UEFIはシステム自体にセキュリティ機能が搭載されているため、BIOSを搭載したパソコンよりもマルウェアなどの猛威に感染する危険性を低くする効果があります。

さらにUEFIは1兆ギガバイトまでのストレージドライブを読み込むことができるので、理論上無制限の大容量ストレージドライブを使うことが可能です。ちなみに2025年9月現在だと100TBのストレージドライブがやっと発売されたところなので、UEFIの限界まで増設するには1000万台のストレージドライブが必要なことになります。

まとめ

MBRとはストレージシステムの名前で、GPTよりも前から使われていて、古いストレージデバイスにアクセスできるメリットがあります。ただし、2TB以上のストレージデバイスにアクセスすることができない上に、GPTのようにセキュリティシステムを搭載しているわけではないので、現在の新しいパソコンは全てGPTが主流です。

はじめまして、ショリダスです。パソコンやITに苦手意識のある方でも「これなら自分にもできそう」と感じられるような情報を発信していきます。
初心者でもわかりやすいようになるべく専門用語も嚙み砕いて書くことを心がけています。
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