CPUを冷却する方法として簡易水冷を考えている人も多いのではないでしょうか。
しかし、簡易水冷はやめとけという否定的な意見も結構耳にします。
そこで今回の記事では、簡易水冷のメリットとデメリットを解説しつつ、簡易水冷なんてやめとけと言われてしまう、理由などを紐解いてみたいと思います。
簡易水冷はコスパが悪い
簡易水冷にしようと思う人は、おそらく空冷(風を当てて冷やす)とで悩んでいるはずなので、空冷との比較表を以下に掲載しました。
簡易水冷 | 空冷 | |
コスパ | △ | ◎ |
寿命 | △ | ◯ |
メンテナンス性 | ◯ | ◯ |
冷却性能 | ◎ | △ |
設置のしやすさ | △ | ◎ |
見た目 | ◎ | ◯ |
静音性 | ◯ | ◯ |
壊れやすさ | △ | ◎ |
この表を見ると、簡易水冷は冷却性能や見た目以外は空冷に負けてしまっているという事がわかります。
実際、簡易水冷はある程度の物を求めると1万円~3万円の物が多いです。
一方空冷は、平均的な物であれば、3000円~6000円くらいでそれなりの品質の物は買えます。
簡易水冷の寿命はどれくらい?
簡易水冷の平均的な寿命(冷却性能を維持できる限界)は、使用状況によっても異なりますが、3年~4年と言われています。
1万円以上はする簡易水冷なのに、3年ちょっとしか持たないのはなんだかモヤッとします。
簡易水冷の寿命が短い理由としては、その利用用途と構造にあります。
簡易水冷は冷却液をポンプで送る→CPUから熱を奪う→それをホースを使ってラジエーターまで運び、ラジエーターに溜まった熱をファンで吹き飛ばすという構造です。
簡易水冷の場合は本格的な水冷と異なり、冷却水を交換する事は構造上不可能(中に入っている液体が特殊な為)なので、基本的には使い捨てという事になります。
その点から見ても、空冷と比べるとコスパも良くないです。
メンテナンス性の悪さも簡易水冷の特徴
メンテナンス性に関しては、本格水冷ほど悪くはありませんが、空冷と比べると、いまいちです。
何故なら、通常稼働している冷却水の量と流れが外からはわかりにくいので、メンテナンスのタイミングが掴みづらいので、その点は手間と言えます。
空冷なら、周りについてるホコリを取ってあげれば、また冷却性能が復活します。
ただし、その分細かいメンテナンスが必要という手間もあります。
簡易水冷の冷却性能は本当に良いのか?
結論から言うと、空冷に比べれば冷えるのは間違いないです。
ただし、それはオーバークロック(CPUを規定クロック以上で動作させる事)をしたり、最新世代のCore i9やRyzen9を使って、バリバリゲームするというような用途で無い限りはあまり大きな違いを感じにくいのは事実です。
なので、そこまでハイスペックなCPUを付けたりオーバークロックするのでも無ければ、空冷で充分です。
設置の簡便さは簡易水冷のメリット
設置のしやすさは簡易水冷のメリットで、本格的な水冷にしようとして、ミスしてCPUなどをお釈迦にするリスクはほとんどありません。
また、グラボなどとの大型部品とも干渉せずに設置出来るというメリットもあります。
とはいえ、空冷もそこまで設置が難しいという事は無いと思うので、空冷と比較した場合には大きな優位性があるとは言えません。
見た目は簡易水冷のメリットの一つ
おそらく、簡易水冷にする一番のメリットは見た目だったりします。
空冷だとどうしても、見た目が悪くなりがちですが、簡易水冷だと見た目がスッキリするというメリットがあります。
しかし、見た目なんて気にしないという人も居るでしょうし、そこまで頻繁にパソコンケースの中身を見てニヤニヤする必要があるかと言われれば、若干疑問な点ではあります。
とはいえ、見た目がスッキリするというのは簡易水冷のメリットの一つなのは間違いないです。
簡易水冷の静音性は良いのか?
静音性に関しては、簡易水冷にする事で静音性は高まると考えがちですが、ラジエーターやポンプの音もあったりするので、一概に空冷よりも静音性が高いとは言い切れません。
一方空冷は、ファンが回れば回る程、冷却性能も増しますが静音性も犠牲になる運命です。
しかし、簡易水冷と比べた場合はトントンといった感じで、パソコンの構成や使用用途、空冷ファンの物にもよるといった感じです。
壊れやすさは空冷に分があり
壊れやすさで言うと、簡易水冷は空冷よりは劣ると言えます。
簡易水冷はどうしても、空冷よりも構造が複雑になる分故障(ウォーターポンプの故障、ホースの劣化)のリスクは高まります。
しかし、余程ハズレの簡易水冷製品を買わない限りは、数年は使える設計になっているはずなので、そこまでビクビクする必要はないかなと思います。
まとめ:簡易水冷はこんな人におすすめ
簡易水冷のデメリットばかり書きましたが、頻繁にオーバークロックしたり、Core i9クラスのCPUを使うというユーザーは簡易水冷を検討しても良いと思います。
逆に、オーバークロックもしないしそこまでハイスペックなCPUを付けないという人であれば、簡易水冷は不要で空冷で事たりるというのが結論になります。
それでは今回はここまでとなります。最後までご覧いただきありがとうございました。