災害時に使用できるWi-Fiはある?危険性や使い方を解説!意外な注意点も

災害時に使用できるWi-Fiはある?危険性や使い方を解説!意外な注意点も

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皆さんは災害時に企業が提供すると宣言しているいろいろなサービスがあることをご存じですか?その中にはWi-Fiに接続できるサービスもあるので、覚えておくと災害時にWi-Fiを使って最新のニュースに触れることができます。

そこでこの記事では、災害時に利用できるWi-Fiの仕様や使い方を紹介しています。ただし使うには危険性に留意しなければならないので、この記事で紹介している情報を元に災害時でもWi-Fiが使える方法を覚えておきましょう。

目次

災害時でも使えるWi-Fiとは

災害時は通信会社が無料で解放している00000JAPANというSSIDのWi-Fiが使えます。このシステムはファイブゼロジャパンと呼ばれており、大災害の影響で情報収集や安否確認ができないときに備えて、通信事業者が無料で解放するWi-Fiです。そのため、通常時は使うことができず、大規模な通信障害が発生したときのみ使える仕様になっています。

なお、2025年10月現在は、以下に紹介する通信事業者と30を超える自治体と機器装置提供事業者が災害時の無料Wi-Fiの提供に参加しています。

  • NTTドコモ
  • KDDI
  • ソフトバンク
  • NTTブロードバンドプラットフォーム
  • 東日本電信電話
  • ワイヤ・アンド・ワイヤレス
  • アイテック阪急阪神
  • 楽天モバイル
  • 西日本電信電話

なんで災害時に無料Wi-Fiを提供するようになったの?

災害時に無料Wi-Fiを提供する切っ掛けになったのは、2011年に発生した東日本大震災です。被災者の中には政府や行政の発表を把握しておらず、避難物資や避難場所に迷う人も多かったようで、それらの連絡系統がしっかりしていればもっと多くの人命を救えたのではとも言われています。そこで、政府は各民間企業と協力して災害時でも無料でWi-Fiが使えるファイブゼロジャパンというシステムを考案しました。

無料Wi-Fiの仕様について

災害時に無料解放されるWi-Fiの仕様は、政府が設立した無線LANビジネス推進連絡会による設置条件から確認することができます。第一に災害時に無料解放されるWi-Fiはパスワードを設定してはならず、端末に00000JAPANのSSIDを設定すれば誰でも接続できることが条件です。さらに利用時間の制限や利用できる端末の制限もありません。災害時に利用制限しては誰でも情報収集できるようにするためという本来の目的が達成できないためのルールだと思われます。また、利用者認証も行う必要がないので、ホテルや飲食店にあるような公共Wi-Fiのような感覚で使える利点があります。

どんなときに無料Wi-Fiは使えるのか

災害時に使える無料Wi-Fiは過去に台風による通信障害で使えたこともあります。他にも2025年現在では静岡市土砂災害により静岡県静岡市葵区、愛媛県今治市で発生した森林火災により愛媛県今治市古国分2丁目7-1に00000JAPANの発動がそれぞれ宣言されています。さらに過去をさかのぼると、令和6年に発生した能登半島地震でも00000JAPANが発動されており、福井県や石川県を始め多くの人が災害時に無料Wi-Fiを使って情報収集できた実績があります。

この様にどこかで災害が起きると日本全国に00000JAPANが発動されるわけではなく、特定の地域のみに無料Wi-Fiが解放される仕組みになっています。

無料Wi-Fiの意外な注意点を理解しておこう

一見完璧に見える災害時に使える無料Wi-Fiですが、基地局によっては2.4GHz帯と5GHz帯の両方が使えない可能性があり、Wi-Fiの通信規格も全て対応しているわけでは無い点に注意してください。また、通信速度も全ての利用者が平等に出るわけではなく、地域によっては画像無しのテキストニュースを見るのにも時間が掛かるようです。それでも通信事業者が提供しているアナログ回線よりは速度が出るようなので、知りたいニュースが確認できたら接続を切って他の被災者に回線の帯域を譲るような心構えが良いかもしれませんね。

無料Wi-Fiに潜む危険性について

災害時に使える無料Wi-Fiは、接続している端末間の通信を禁止していない場合があります。つまり悪意ある人なら災害を利用して他人の通信に割り込み、通信内容を傍受されてしまう危険性があります。したがって、無料Wi-Fiを使って銀行口座にアクセスしたり、通販サイトなどクレジットカードを使うような目的で無料Wi-Fiを使わないほうがいいです。なお、今回の調査では、以下の団体が提供している災害時に使える無料Wi-Fiで、端末間の通信が禁止されていないことが分かっています。

  • 城陽市
  • 由利本荘市
  • 南国市
  • 富士宮市

この他の団体もセキュリティ設備はあるものの、利用者各自でセキュリティ対策をすることが推奨される注意書きがされている場合が多かったです。そのため、災害時に使える無料Wi-Fiを使うときはセキュリティソフトを事前にインストールしておくことをおすすめします。さらに未確認の情報ですが、00000JAPANの偽物を設置している人がいるようで、接続すると通信内容を傍受される可能性があります。なので接続するときは必ず避難所運営者の指示を仰ぎましょう。

災害時に使える無料Wi-Fiの使い方を把握しておこう

災害時に00000JAPANの無料Wi-Fiを使うには、端末のネットワークメニューを開き、新しい接続をクリックしてください。ネットワーク名を入力という画面が表示されるので、そこに00000JAPANと入力しパスワードには何も入力しないでOKボタンをクリックします。すると災害時には00000JAPANが接続できるWi-Fi一覧に表示されるので、それをクリックすると接続できるようになります。

なお、接続しないときは必ずWi-Fiの設定画面で範囲内にいるときは自動的に接続する設定をオフにしてください。不用意に00000JAPANにアクセスしようとすると、偽造Wi-Fiスポットにアクセスして通信を傍受される可能性があります。

まとめ

東日本大震災の教訓を経て、政府は災害時でも無料でWi-Fiが使えるように民間企業や団体と協力しています。ただし、災害時に使える無料Wi-Fiを悪意ある使い方をする人がいるのも事実なので、使うときは必ずセキュリティ対策を行ってください。

特に城陽市や由利本荘市を始めとした、行政から直接セキュリティ対策をするよう指示されている地域の00000JAPANでは、銀行座やクレジットカードの情報を入力するような使い方は控えるようにしたほうがいいでしょう。

はじめまして、ショリダスです。パソコンやITに苦手意識のある方でも「これなら自分にもできそう」と感じられるような情報を発信していきます。
初心者でもわかりやすいようになるべく専門用語も嚙み砕いて書くことを心がけています。
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