【意外な真実】Ryzenやめとけと言われてしまう理由を徹底解説

CPUと言えばインテルのCore iシリーズが有名かもしれませんが、RyzenというCPUを最近良く聞くようになって、何だかよくわからんという人も多いと思います。

なかには、CPUにRyzenはやめとけと言われる事もしばしばです。

そこで今回の記事では、RyzenというCPUをやめとけと言われてしまう理由やRyzenのメリットやデメリットを解説したいと思います。

今回の記事の主な結論

  • RyzenはインテルのCore iシリーズと比べても遜色ない性能
  • Ryzenには複数の事を同時にこなす作業に強い
  • PCゲームはタイトルによっては弱い面も強い面もある
  • RyzenはインテルのCore iシリーズよりもコスパが良い
目次

そもそもRyzenとはなんぞや?

まずRyzenがそもそも何だかわからないという人の為にRyzenについて簡単に解説します。

RyzenはAMD(アドバンスド・マイクロ・デバイセズ)という半導体メーカーが出している、CPUブランドの一つで2016年末に発表され翌年2017年に本格的に発売されたCPUです。

それまでのAMD FXアーキテクチャ(構造)を完全刷新したZenアーキテクチャを採用しており、現在はZen4アーキテクチャまであります。

Ryzenという名前の由来は、英語のHorizonのHoをとった「rizon」と日本の禅を意味する「Zen」を組み合わせた物です。

Ryzen自体は第5世代となっています。

ちなみに、AMDは時価総額(会社そのものの価値)はインテルを上回っています。

パソコン向けCPUの世界では、インテルとAMDのどちらか(Macはアップルが自前のCPUです)になっています。

Ryzenやめとけと言われれてしまう理由とは

RyzenはインテルCore iシリーズに比べれば歴史も知名度も浅いCPUシリーズなので、どうしてもRyzenはやめとけとという声があるのも事実です。

Ryzenがやめとけと言われるのは主に以下のような理由があるからです。

  • Ryzenはゲーム向けではない
  • 使用するソフトやアプリによっては起動が遅くなったりする
  • メモリとの相性問題があるから
  • Ryzenは壊れやすい

Ryzenはゲーム向けではないのは本当か?

RyzenはインテルのCore iシリーズと比べてPCゲーム向けでは無いと言われています。

この点は、ある意味では真実とも言えます。

というのも、RyzenはゲームタイトルによってはインテルのCore iシリーズよりもフレームワーク(ゲームの快適性に影響する)が出にくいのは事実です。

とはいえ、これは逆も然りで人気FPSゲームのVALORANTではRyzenのほうがフレームレートが出ているというベンチマークもあります。

つまり、Ryzenもゲームタイトルによって当たり外れがあるという事です。

なので、自分がプレイしようと思っているゲームタイトルのRyzenのベンチマークを見てから、Ryzenにするかしないかを決めても遅くはありません。

それをいちいち確かめるのが面倒くさいのであれば、インテルのCore iシリーズの方が無難ではあります。

使用するソフトやアプリによっては起動が遅くなったりする

この使用するソフトやアプリによっては起動が遅くなったり、起動しなかったりするという話もかなり間違って解釈されている節があります。

というのも、ソフトメーカーとしてはWindowsやMacの論争(Windowsの方が多数派)と同じように、CPUやパソコンパーツも多数派な方に焦点を絞って開発をします。

したがって、インテルの方に最適化されてしまうのです。

なので、これはRyzenが悪いというより、多くのソフトがインテルの方に最適化されてしまうから、結果としてRyzenと相性が悪いソフトが出て来てしまうのです。

そうした背景があって、Ryzenはソフトとの相性が悪いのでやめとけとなる訳です。

とはいえ、最近はRyzenに対応したソフトも増えているので、WordやExcelなどの基本的なソフトであればRyzenでもしっかり動くので、余程特殊なソフトを使うのでも無ければ、あまり気にする必要は無いと思います。

実際、この記事を書いてるパソコンもRyzenのCPUが載っていますが、ソフト関連の相性でいままで問題が生じた事はありません。

性能面もRyzenはインテルのCore iシリーズとほとんど差は無いと言っても良いです。

Ryzenはメモリとの相性問題があるのか?

結論から言うと、今はRyzenとメモリとの相性問題はほぼ存在しません。

2017年のRyzen登場当初はメモリの相性問題がありましたが、2024年現在はそうした問題はほとんどありません。

なので、メモリの相性問題はほとんど考える必要は無いです。

というより、もしRyzenが相性問題を本当に抱えているなら、市販されているパソコンにRyzenのCPUが搭載されていたら、その都度メーカーは相性を考慮してメモリを搭載している事になりますが、さすがにそんな事は無いでしょう。

そうした、メモリの相性問題をほとんど無視出来るくらいになってきたので、パソコンメーカーも積極的にRyzenのCPUを搭載したパソコンを売るようになったと考えられるでしょう。

Ryzenは本当に壊れやすいのか?

これは、自作PCユーザーにあるあるな話で、RyzenのCPUを外す時に起こるスッポン現象の事だと思われます。

スッポン現象とは、CPUクーラー(CPUを冷やす奴)を外す際にCPUごと外れて、CPUのピンが曲がって壊してしまう事を言います。

特に、CPUを付けてからしばらくした後にCPUクーラーを外してメンテナンス(CPUのグリスを塗り替えるとか)をしようとして、誤ってスッポン現象が起きてしまってCPUが壊れる事があるようです。

こうしたトラブルを防止するブラケットが売っているくらいです。

インテルのCPUだとこうしたスッポン現象は少ないです。

ただ、このRyzenでスッポン現象が起きるというのは、実際はそれ程頻繁に起きるという訳ではなく、そこまで過度に警戒する必要はないかな思います。

ただし、元々のCPUのグリスが硬いと、スッポン現象が起きやすいので、ブラケットなどを使って対策しておく必要はあります。

Ryzenやめとけ言われるのは風評被害?

RyzenはインテルのCoie iシリーズと比べても知名度も低い上に、AMDというメーカーはパソコンに少し詳しい人か米国株式投資でもしていない限りは、あまり聞かないメーカーなのも事実です。

実際2010年代前半は、パソコン向けのCPUといえばインテルが当たり前で、AMDのCPUを使っている人は一部の自作ユーザーくらいでした。

それが10年ちょっと経つと、急にRyzen(AMD)が勢力を伸ばしてきたので、一般ユーザーがなんだかよくわからない謎メーカーAMDという印象を与えてしまうのは否定出来ません。

中には、Ryzenを製品名ではなく中国系のメーカーの名前だと思っていたなんて人もいるくらいです。

ちなみに、AMDはアメリカの会社で時価総額では世界で32位の会社(インテルは53位)で世界の時価総額ランキングべすと50位に入るいまめちゃくちゃ勢いのある会社です。

かつて経営危機とまで言われたAMDとは思えない程です。

AMDのCPUはなぜ安い?

RyzenのCPUは安すぎて不安になる、という声もあります。

ではなぜAMDのCPUはなぜ安いのかと言うと、自社工場を持たずCPUの設計だけを行い、製造を台湾のTSMCに委託しているからと言われています。

TSMCに製造を委託する事で、CPUに設計だけに人・物・カネを集中し、コストを削りつつも性能の良いCPUを作れるという訳です。

ちなみに、AMDの社長はリサ・スーという方で台湾系アメリカ人女性です。

逆にインテルは設計から製造までを自社で行うので、コストが掛かりその分高くなります。

一概に設計から製造までを自社で行うのがコストが掛かるという訳ではありませんが、AMDにCPUのシェアを徐々に奪われているのは事実です。

Ryzenはこんな人におすすめ

Ryzenを使うメリットは主に以下の通りです。

  • メーカーには拘らずとにかく安くて性能のいいCPUが良い人
  • 画像編集や動画編集などをしたい人

Ryzenは、同じ価格帯のインテルのCore iシリーズのCPUと比べると、マルチタスク(複数のアプリを開いて作業する)に強いという特性があるので、複数の処理を並行で行うマルチタスクが要求される画像や動画編集に定評があります。

あと、コスパが良いのでとにかく安いパソコンが欲しいという場合にも選択肢になり得ます。

こんな人はRyzenはやめとけ

逆にこんな人はRyzenはやめといた方が良いです。

  • いろんなPCゲームをストレス無くプレイしたい
  • 会社で使うパソコンの場合
  • とりあえず無難なパソコンが欲しい

Ryzenがシェアを伸ばしているとはいえ、まだまだインテルのCore iシリーズの方がシェアが大きいのは事実です。

なので、とりあえず無難なパソコンが欲しい人や、会社で使うようなパソコンの場合は、インテルのCPUの方が無難です。

あと、PCゲームでいろんなタイトルをストレスなく楽しみたいのであれば、PCゲームのソフトが快適に動くシングルスレッドに強いインテルのCore iシリーズの方が良いです。

まとめ:結局Ryzenはやめといた方が良いのか?

Ryzenがやめとけと言われてしまう理由はいくつかありましたが、個人的には全然Ryzenでも良いと思います。

というか普通に使っている分には、Ryzenでもなんの問題も無いですし、実際私がRyzenのCPUを使っている分には、特になにか不都合があった事はありません。

確かに前述したような、デメリットやインテルのCPUと比べて弱い部分があるのも事実ですが、それはインテルも然りなので、あまり気にする必要は無いでしょう。

ちなみに、私がよく行く馴染みのスーパーのセルフ精算レジに居る、店員さんの前に置かれている、おそらくセルフレジの状態を見る為に使っているパソコンのCPUがRyzenだった事をこの記事を書きながら思い出しました。

つまり、会社で使うようなパソコンでもRyzenのCPUが使用されつつあります。

なので、こんどパソコンを買い替えるんだというような時は、コスパの良いRyzen搭載パソコンを検討してみるのも、悪くない選択だと思います。

それでは今回はここまでとなります。最後までご覧いただきありがとうございました。

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